ブライアン・メイとうつのお話

ボヘミアン・ラプソディを観てからどっぷりQueenにはまっています。

最近は知的なブライアン・メイのインタビューを聴くのが好きです。良いお話だと思ったので、ツイッターにあげるのには長いので記録程度に。

インタビュアー: ある時期、自殺する寸前だったとお聞きしました。
何があなたを思いとどまらせたのでしょうか。
死への恐怖ですか、生きることへの愛ですか?)

ブライアン・メイ: 僕はとても酷いうつ状態だった。多くの人が人生の中でうつを経験することがあるように。
僕を踏みとどまらせたのは、僕の子供たち、そして自分を頼りにし、愛してくれている周りの人々だと思う。自殺というのはとても自分勝手な行為だとも言える。周りの人々をめちゃくちゃにしてしまう非情な行為だ。もし自分が自殺していたら、自分の子供たちにとって最悪だっだと思う。

また、微かな希望が僕を救ってくれた、と言いたいところだが、その時は全くなかったね。車の運転をしながら橋が見えて、今なら死ねる、と考えた事がある。でも、自分の中で何が起こってしまっているのか きちんと理解しなければならないと思ったんだ。

そして、僕はうつ病のクリニックに自ら入院したんだ。これは僕が人生で行った一番良い事だといえる。新しいスタートをきれたんだ。車のエンジンをかけ直すようにね。瞬時には治らなかったけれど、新たなエネルギーを得て、人生と少し別の向き合い方をできるようになったんだ。
すべてを捨ててしまうくらいの状態になったから、新しいスタートをきれたんだ。もし僕がうつという問題を解決しようとしてなかったなら、僕は誰の役にも立たない存在になってしまっていただろう。
自殺は周りのみんなにとても酷いことではあるけれど、うつ病のままでずっといるというのも同じように周りのみんなにとってとても酷いことだ。

 

その前のお話も少し。

インタビュアー: 神の存在を信じますか?

ブライアン メイ: ”108 Minutes” という討論会でリチャード ドーキンスという無神論者と議論を戦わせた事がある。

彼は神がいない事を証明したと信じていたが、僕は証拠がなければ科学的だとは言えないと思う。何かを表明するには証拠が必要だ。神がいないという証拠はないだろう。

「いるかどうかわからない」と言う不可知論なら科学的だと言えると思う。彼はとても頭の良い男だが、僕は彼とは違う見解を持っている。

僕は時折、神の存在を感じる事があるよ。特定の宗教を支持してはいないがね。

君の質問に答えると、僕は神はいるんじゃないかな、と思うよ。

 

 2019/10/18 追記: イギリス版ビッグイシューでブライアンのインタビューが掲載されていました。関連すると思いますのでここに貼ります。