ストーリーにせまるネタバレにはならないと思いますが、
字幕では文字数などの制限により省略されてしまっていた
オモシロイ台詞がいくつか頭に残っているので、メモに残しておきます。
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スカイフォールで壊されちゃったボンドもQもお気に入りだったアストン・マーティンを修理中のQ。まだ車の形だけ。
字幕では「車を無傷で戻して欲しいと言ったのですけど…」のように訳されていたと思います。その後の笑いポイントの字幕はQのジョーク自体と自分のジョークで笑うQにウケていて覚えていないのですが、
Q:車を無傷(in one piece=1つの状態で)で戻して欲しいと言ったのです。
I thought I told you to bring it in one piece.
1つの部品を戻して欲しいと言ったのではなく。
not bring back one piece.
一人でウケるQ。
大丈夫、Qくん。私もウケてたから。
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CがMに会議がうまくいかなかったあと、「ローマは一日にして成らず、って言うしな」みたいな台詞。
そのあと、実は続きがあって、
C:「ローマは一日にして成らず、って言うしな…たぶん1日半かかる。」
Rome wasn’t built in a day….may be a day and a half.
Cを演じるアンドリュー・スコット。彼が演じるBBCの「シャーロック」のモリアーティが言ってもおかしくないようなウィットが効いた台詞だと思いました。
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Qに向かってボンドが言う台詞。
字幕では「車は川底に沈んでる。」のような表記だったような。
英語では「車は川底に駐車しておいた。」
I parked your car in the bottom of the river.
川の名前とか何か文は修飾されていたような気もしますが、メモをとっていなかったので、あしからず・・・。
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Qが何人かの名前と共にシルヴァの名前を読み上げる時、字幕では単にシルヴァ「誰々、シルヴァ、誰々…」
英語では「誰々、君の友達シルヴァ、誰々」
Your friend, Silva. と言っていたので、シルヴァファンである私としてはQにグッジョブ!とサムズアップしたい気分でした。:)
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にこやかにタナーくんと007のご出勤。
そういえば、少し前にこういう記事も投稿してました。
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余談ですが・・・今、ちらっとツイッターを見たら、戸田奈津子さんが字幕翻訳をされていることを批判するツイートを結構見かけました。
私は字幕翻訳を経験したことがないですが、
字幕の文字数の規定などを考えた上で、他の映画の字幕と比べて特に本作の字幕がおかしいと思った箇所はありませんでしたが、みなさん手厳しいですね。
ジョークなどは文字数に入りきれなかったり、細かく訳したら自然な日本語でなくなってしまったりします。それはどんな映画でも結構同じだと思います。
私がこうやって時折、映画の字幕に含まれていなかった部分などのメモを残すのは翻訳された文章に対する批判のためではなく、文字数制限のために含められなかった実際の台詞の意味をシェアしたいという気持ちからです。
字幕に関しては1~2週間程度で1つの映画の字幕を完成させなければならないそうですが、長い時間をかけて念密に作り上げられた映画の脚本をそんな短時間で翻訳者に訳してもらうという映画業界のやり方が問題なのではないかと思います。
そんなに短い時間では物語の中の確認すべき背景や監督の込めた思いなど詳しく調べて字幕に文字数を合わせながら組み込むには足りないと思います。