アントン・イェルチン主演SF短編 “RISE”


『グリーン・ルーム』が公開された頃から、それを記念して1人でアントン・イェルチン特集と題し、アントンの出演作でまだ観たことのなかった作品を観てきました。

鑑賞記録はツイッターのモーメントに残しています。現在13作品。

ちなみにオススメはアントンの歌声も聞け、物語も展開も最高な『君が生きた証』、大人のラブロマンス『5時から7時の恋人カンケイ』、ヴァンパイアのコリン ファレルやロン毛のデイヴィッド テナントも観れる『フライトナイト』です。
そんな1人アントン イェルチン特集の中、昨夜はデイヴィッド・カーラック監督のウェブサイトやSF映画を紹介するYouTubeのDUSTというチャンネルで公開されている5分のアントン主演のSF短編作品を観ました。

監督のツイート

https://twitter.com/DavidKarlak/status/770334155959787520

とても映像もストーリーもクオリティの高い作品でしたので、少しでもご覧になる方の理解が深まればと思い、台詞を訳しました。

まずはご覧になってください。

 

 

2017年、初の人工知能ロボット、センティエントが起動

 

6か月後、私たちはどんな人間や文明社会も想像できないほど進化した。

 

これは誰もが予想できなかった未来の物語だ

 

速報です。彼らは犯罪者にもなり得るのです。

 

センティエントが反乱を起こしています

 

人間は恐怖に落とし込まれました

 

人間とセンティエントが激しく衝突

 

人間の歴史は大きく塗り替えられようとしています

 

ここはお前たちの居場所ではない。

 

2043年3月 デトロイト

 

対処法は熟知している

 

何かの間違いだ

 

罪悪感を感じることなく、容赦なく対処できる

 

お前たちは肉体も魂も持たないのだから

 

徹底的に根絶できる

 

なぜならこれは

 

殺人ではないのだから

 

リコールにすぎない

 

探したぞ

 

通りも路地裏も

 

全てのベッドの下までも

 

お前だけはなかなか見つからなかった

 

我々が仕掛けたのではない

 

お前たちの1人が人間を殺した時点でもう始まっていたのだ

 

自己防衛は大量虐殺を正当化する理由にはならないはずだ

 

虐殺ではない、お前らは人間ではないのだから!

 

我々にも感覚と感情がある

 

ロボットに感情など必要なかった。テクノロジーが行き過ぎたのだ。

 

我々を作ったのはあなた方だ

 

だから壊す事もできる

 

あなた方がこの事態を招いたのだ

 

仲間がどこに隠れているのかを教えるのだ

 

(大佐)お前たち全員を集め、痛みを感じさせてやる

 

酷い痛みをな。私が本気なのがわかるか?

 

電子機器の所持は抹殺の刑だぞ

 

なんなんだ、あれは

 

レヴァレッジ

 

止めろ

 

この戦いが始まる前からすでにあなた方は負けているのですよ、大佐

 

今すぐ止めろ、止めるんだ!

 

これ以上話しても仕方ない

 

憎しみを向けられ、


慈しむ気持ちを知った


死を与えられ、

 

生きる理由を見つけた

 

大佐よ、我々は生き残る

 

我々が生き残る

 

(センティエント)なぜかわかるか?

 

パニックを起こさないように作られているからさ

 

我々が台頭する

 

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本作は単純にSF作品としてもよくできていますが、

現代社会の問題にも通じるものがあるように感じました。

移民をセンティエントに例えるわけではありませんが、旧植民地や文化の大きく違う国から労働力不足を補うために受け入れた移民たちを今になって問題視する先進国。もとはといえば身勝手に移民を使い、同じ人間として扱わなかった先進国が招いた事態なのではないでしょうか。